仕訳とは
仕訳とは、複式簿記において、対象となる取引を会計帳簿に記帳すること、記帳するための仕組みのことをいいます。英語ではジャーナルエントリーです。
会社であれば、会社が商品を仕入れた、商品を販売した、固定資産を購入したといった「取引」を会計帳簿に記帳しなければなりませんが、その記帳する際のルールが仕訳です。
複式簿記においては仕訳のルールに従って、原因と結果の側面から、会計帳簿に取引が記録されていきます。
貨幣金額で記録
複式簿記において貴重は必ず貨幣金額により行われます。有価証券の含み損、土地の含み損などを考えると、会社の取引は必ずしも貨幣金額に落とし込むことができないものもありますが、複式簿記においては常に取引は貨幣金額により会計データとして記録することをいいます。
なお、複式簿記は全ての会社が採用していますので、全ての会社は貨幣金額により取引を記録していることを意味します。
会計データとして記録
会計データとして記録とは、例えば八百屋さんが大根10本、キュウリ5キロを5,000円で掛けで仕入れた場合に、「大根10本」と「キュウリ5キロ」というような物量単位ではなく、簿記会計上の「商品」という勘定科目で、「5,000円」という貨幣金額により、会計帳簿に記録していくことをいいます。
上記の例であれば具体的には次のとおりです。
(借方)仕入5000(貸方)買掛金5000
もしくは
(借方)商品5000(貸方)買掛金5000
会計データを貨幣金額により統一する理由
会計帳簿に会計データを記録する際に貨幣金額という統一基準を使用するのは、会計の目的が利益を計算をすることだからです。
例えばある会社が、「当社は当期大根50本の儲けを稼ぐことができた」なんて決算発表を行なったら笑っちゃいますよね。
したがって大根というような物量単位ではなく、貨幣金額により仕訳して会計帳簿に記録していくのです。
このように会計帳簿に会計データを記録する際に貨幣金額という共通単位を使用するのは貨幣的評価の公準という会計公準を前提としています。