複式簿記

取引の原因と結果

取引の原因と結果

全ての取引には原因と結果があります。

取引の原因(cause)

取引の原因とは、財産が増えた、財産が減ったというような結果がもたらされた要因、行動をいいます。具体的には「収益の発生」及び「費用又は損失の発生」が取引の原因に該当します。

取引の結果とは(effect)

それに対して取引の結果とは、取引が行なわれたことによりもたらされた財産の増加又は財産の減少という状態をさします。具体的には「資産の増加又は減少」及び「負債の増加又は減少」が取引の結果に該当します。

複式簿記の素晴らしいところ

複式簿記においてはこの原因と結果という二側面から会計帳簿に取引を記帳します。すなわち会計データとして記録を行います。ちなみに複式簿記においては現金の増減という結果のみを記録するシステムであると言えます。

原因と結果という二側面から会計帳簿に取引を記録することにより、複式簿記においてはいくつかの利点があります。

  • 費用負担が分析可能になっている
  • 成果を把握可能になっている
  • 記帳ミスを発見できる

やや難解なためこれはスルーしていただいて問題ないです。実際に取引を例に簡単に解説してみます。

商品を現金10万円で販売した場合

商品を現金で販売した場合、複式簿記ではこれを商品の販売(収益の発生)という原因により、現金10万円の増加という結果がもたらされたととらえ、会計帳簿に次のように仕訳します。

当たり前ですが、現金の増加という結果のみならず、売上高の獲得という成果も把握しています。

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